音量上げずに、言葉くっきり!部屋中に聞こえやすい音を届ける「ミライスピーカー」ですが「よく聞こえるってことは、うるさいのでは?」という疑問をいただくことがあります。
そこで、この記事では、ミライスピーカーの音の特性やスピーカーの設計、部屋の構造との関係から、その疑問に答えます。
ミライスピーカーの聞こえやすさは、”音量”ではなく”言葉の輪郭がはっきり”する音に変換しているから
ミライスピーカーは、「テレビの言葉が聞き取りづらいな…」と感じる方向けの「音量を上げずに、言葉がはっきり聞こえる」ように音を変換しているスピーカーです。
特徴的なのは、人の声の周波数帯が聞こえやすい曲面サウンドに変換して届ける技術。これにより、小さな音でも言葉が明瞭に聞こえるため、「音量を上げなくても言葉が聞き取れる」「テレビの音が部屋中に届く」というコメントをいただきます。
なお、この特徴的な音は、平板を湾曲させた形状の振動板により実現しており、これは独自技術『曲面サウンド』というものです。(曲面サウンドについて詳しくはこちら)
しかし、この『曲面サウンド』の部屋全体に広がるクリアな人の声が「部屋の外まで響いてしまうのではないか?」「結局人の声が大音量になっているのでは」と思われることがあります。
しかし実際には、スピーカーの音量そのものを上げているわけではありません。
むしろ、一般的なスピーカーに比べて小さな音でも内容が聞き取りやすいため、音量を下げて使用するケースが多いのです。
音はどうやって伝わる?──基本からやさしく解説
まず、音がどうやって伝わるかを説明することで、ミライスピーカーの言葉がくっきりする音が、うるさい音になりうるかどうか、ご理解いただけるかと思います。
実は、音には「伝わりやすい音」と「遮られやすい音」があるのです。
■ 音とは「空気の振動」
音は、空気の振動(音波)が耳に届くことで「聞こえる」現象です。
たとえばスピーカーの振動板が振動すると、その動きが空気を押していきます。押された空気は次の空気を押し、その連鎖が波のように広がって、私たちの耳に到達します。
このとき、音の伝わり方には次の2つの特徴があります。
■ 音は「波」として伝わる
音は“波”なので、波の種類や大きさ(=周波数・波長)によって伝わり方が違うのがポイントです。
つまり、「どんな音か」によって、部屋の外に伝わるか/伝わらないかが変わってくるのです。
■ 壁やドアは、音の“フィルター”になる
一般的な家庭の壁やドアは、音をすべて遮るわけではありませんが、中高音(声など)はよく防ぎ、低音(振動系の音)は通しやすいという性質があります。
・中高音 → 吸収・反射されやすく、壁を通り抜けにくい
・低音 → 壁の構造自体を振動させるため、外まで響きやすい
このため、低音が強めの音楽などを流して歌ってると「ドンドンドン」と低いビード音は響いてくるけど「歌ってる人の声は聞こえない」といった現象が起こるのです。
■ 部屋の構造や素材でも、音の伝わり方は変わる
音がどれくらい通るかは、壁の厚み・材質・すき間などにも左右されます。
・石膏ボード1枚の壁:中高音はある程度遮れるが、低音には弱い
・ドアのすき間や換気口:音漏れの原因になることがある
・カーテンやラグ:高音の反射を抑え、室内の音響をやわらげる効果がある
このように、音は空気だけでなく壁や建材を通じても伝わるため、「うるささ」を感じるかどうかには、さまざまな要因が関わっています。
ミライスピーカーの音は、部屋の外には漏れにくい
ミライスピーカーのように人の声の帯域である中高音域を中心に設計された音の場合、部屋の中ではセリフがはっきり聞こえますが、壁や扉を隔てると中高音が減衰し、部屋の外にはあまり漏れにくくなります。
このように、「音の性質」と「空間のつくり」を理解すれば、ミライスピーカーの言葉がくっきりする音が、“うるさい”音になっていない理由もより明確に見えてきます。
部屋のどこにいても「言葉が届く」安心感
ミライスピーカーのもう一つの特長は、「部屋のどこにいても、まんべんなく音が届く」構造です。
これは、従来のスピーカーのように“正面を中心に届く音”ではなく、“音を広く遠くまで拡散する”独自技術の『曲面サウンド』によって実現されています。

可視化が難しい音波ですが、ミライスピーカーの特有の音波がなぜ生まれるのか、東京都立大学・大久保准教授の協力により、振動板の動きからシミュレーション解析を行いました。従来のスピーカーとは異なり、高音域において、広範囲にしっかりと音を届ける音場がつくられることが確認されました。データ提供:東京都立大学 システムデザイン研究科電子情報システム工学域 大久保寛研究室(2020年1月20日)
これにより、テレビの正面にいない方や、少し離れたキッチンにいる方でも、セリフやナレーションがはっきり聞き取れます。
だからこそ、音量を上げなくても快適に視聴できる=家族にやさしいというわけです。
「うるさい」と感じたときのために──工夫で快適さを保つ
ミライスピーカーを使用していても大音量にしてしまう場合や、家の構造上どうしても「隣の部屋のミライスピーカーの音が気になる・・・」ということが起きることがあります。その時は、ミライスピーカーの音量設定や、設置位置を工夫することで軽減することが可能な場合もあります。
・ミライスピーカーの設置場所を、音漏れが気になる壁から離す
・スピーカーの向きを、壁に背を向けるように変える
・音に慣れてきたら、音量を少しずつ下げてみる
ミライスピーカーは、聞こえに不安のある方にやさしい設計ですが、ちょっとした使い方の工夫で、家族みんながより快適に過ごせる音環境をつくることができます。設置位置や音量設定を見直すだけでも、“うるさく感じる”印象はぐっとやわらぐかもしれません。
ミライスピーカーは“やさしい音”のスピーカー
「よく聞こえる」ことと「うるさい」ことは、似ているようでまったく違います。
ミライスピーカーは、音量ではなく音の“質”と“方向”を工夫することで、誰もがストレスなくテレビを楽しめる製品として設計されています。

※音の伝わり方には、壁の材質やお部屋の構造、音源の種類などによって個人差・環境差があります。
ご家庭の“聞こえ”にストレスを感じているなら、ミライスピーカーがその負担をやさしく軽減してくれるかもしれません。
ミライスピーカーについて詳しくはこちら